セリエA8連覇という偉業を成し遂げ、チャンピオンズリーグでも上位まで勝ち上がることの多いユヴェントス。この記事ではそんなユベントスのスタメンやフォーメーションを解説します。また、8連覇が始まった当初のメンバーも紹介するので、昔と今とでどれだけ差があるかも楽しんで頂けると幸いです。
ユベントスのフォーメーションについて解説
ユベントスのフォーメーションは攻撃の際には4-3-3となり、守備の際には4-4-2となる形が多いです。
これは攻撃の中心であるクリスティアーノ・ロナウドとディバラの2人を活かすことを考えたフォーメンションとなっており、特にロナウドは得点を量産しています。
中盤の構成は右ウイングの位置にドリブルが得意なクアドラード、中盤の底にタイミングよく攻撃参加もできるベンタンクールがおり、ここに新加入のラビオや実績十分のラムジー、ピャニッチが起用されることが多いです。
ディフェンスラインは左サイドバックが攻撃参加の多いサンドロ、右サイドバックが守備のタスクもこなせるダニーロの起用が多く、ロナウドのいる左サイドに攻撃に特徴のある選手がいます。
センターバックの絶対的存在はボヌッチであり、優勝し始めた当初からチームを支えています。ボヌッチとコンビを組むことを期待されていたデ・リフトが完全にフィットしているとは言い切れず、ルガーニとローテーションで使われている状態。今後の成長に期待がかかります。
ゴールキーパーはブッフォンではなく、シュチェスニーが務めており、カップ戦ではブッフォンが守るという形です。
クリスティアーノ・ロナウドに点を取らせることを中心に考えられてはいますが、控えにはイグアインなど実績のある選手が多く、ユベントスの選手層の厚さがよく分かります。
ユベントスのスタメンをポジション毎に紹介
ここではユベントスのスタメンをポジション毎に紹介していきます。また、現在ユベントスはリーグ8連覇を成し遂げているチームですが、黄金時代の開始となった当初のスタメンとは大幅にメンバーが変更となっています。ここでは当時のスタメンも併せて紹介します。
FW(フォワード):クリスティアーノ・ロナウド・ディバラ・クアドラード
2018-19シーズンからユベントスに移籍してきたクリスティアーノ・ロナウドが絶対的なエースとしてチームを引っ張ります。加入1年目はレアルマドリード時代ほどのペースで得点を奪うことはできませんでしたが、2年目の2019-20シーズンでは1試合1得点ペースで点を取っており、世界最高峰の選手であることを証明しています。
ロナウドの加入と現監督のサッリからの期待を受け、再び輝きを取り戻したのがディバラです。世界トップクラスの才能を持ちながら、近年はレギュラーからも外されていました。しかし、サッリはロナウドを活かすためのパートナーにディバラを選択。スタメンに定着すると、イグアインをベンチに追いやるほどの活躍を見せ、得点とアシストを量産しています。
ロナウドとディバラは守備の役割も他の選手と比較すると排除されており、世界最高のコンビとして今後も得点を取る役割が期待されます。
右ウイングにはクアドラードがスタメンとして活躍。持ち味の足の速さとドリブル突破でユベントスの攻撃を活性化させています。守備でもライン際できっちり相手を追いかけるタスクをこなしており、チームにはなくてはならない存在です。
〇控え:イグアイン
△控え:ベルナルデスキ
黄金時代前半のスタメンFW:カルロス・テベス
ユベントスのFWスタメンと言えばデル・ピエロですが、黄金時代の最初の時点ですでに年齢から一線級の活躍は難しくなっていました。
2013-14シーズンから2シーズンのみのプレーでしたが、このポジションで印象的な活躍をしたのがカルロス・テベス。ユベントスの10番を背負い、2年連続で20点近い得点を上げてチームを優勝に導きました。
現在はロナウドとディバラの2人がいることもあり、優勝を始めた当初と比較するとより強力なスタメンになっている印象。当時はクリスティアーノ・ロナウドがチームに加わることは一切想像できませんでした。
MF(ミッドフィルダー):ベンタンクール、ラビオ、ピャニッチ
攻撃のビルドアップや守備の際のタスクを守れるメンバーがそろっている印象の強いユベントスの中盤のスタメンです。
この中では2018-19シーズンからレギュラーに定着したベンタンクールはウルグアイのピルロと呼ばれており、ユベントスでもゲームの組み立てを担います。年齢も22歳と非常に若く、今後長年にわたりユベントスのスタメンに定着することが予想されます。
ベンタンクールのほかにはパリサンジェルマンから加入したラビオや非常に正確なキックを持つピャニッチ、攻撃参加の際のドリブルが魅力のラムジーといった選手が主力。またサイドアタッカーもできるマテュイデもおり、選手層は厚くなっています。
ユベントスのミッドフィルダーの選手はそれぞれの個性が明確で、試合に応じて使い分けられてる印象が強いです。
〇レギュラー:ラムジー、ラビオ、ピャニッチ、マテュイデ
黄金時代前半のスタメンMF:マルキージオ、ポグバ、ビダル、ピルロ
ユベントスが連覇を始めた当初は圧倒的な中盤のタレントがチームを引っ張り連覇をしていた印象が強いです。中盤ダイヤモンド型の4人で形成。
トップ下の位置にアシストだけでなく、得点も奪えるマルキージオ。インサイドハーフにはフィールドの長い距離を走力でカバーでき、ボール奪取に優れたビダルと体の強さを活かしたドリブルとロングシュートが持ち味のポグバがコンビを組み、中盤の底でピルロがゲームメイクをしていました。
現在の中盤と比較しても選手1人1人の質が高く、ユベントスと言えばミッドフィルダーのイメージが強かったです。この中でポグバはユベントス復帰のうわさが強くなっており、近い将来再びチームを支える存在になるかもしれません。
DF:サンドロ、デ・リフト、ボヌッチ、ダニーロ
ユベントスのセンターバックはボヌッチが柱であり、守備はもちろん、攻撃の組み立ても担います。一度はACミランへ移籍しましたが、翌シーズンにはユベントスに復帰しており、チームの顔として連覇を始めた当初からレギュラーとして活躍しています。
ボヌッチのコンビとしてアヤックスから7500万ユーロという破格の金額でチームに加わったのがデ・リフトです。大きな期待を背負っていましたが、セリエAとチームへの順応がうまくいかず本領発揮はできていません。そのため、ルガーニなど他のセンターバックと併用される機会が多いです。年齢が若いため、今後主力に成長することが期待されます。
サイドバックは左に攻撃的な選手であるブラジル代表のサンドロ。右に攻守のバランスをとるのがうまいダニーロが起用されています。クリスティアーノ・ロナウドが左にいるということでユベントスの攻撃は左からが基本。しかし、今後はサンドロではなく新たな選手が加わる可能性があり、新加入の選手が誰になるのかも注目です。
〇レギュラー:デ・リフト、ルガーニ
黄金時代前半のスタメンDF:ボヌッチ、キエッリーニ、バルザーリ
ユベントスは3バックとして長年戦ってきました。主軸の選手は変わらず、ボヌッチ、キエッリーニ、バルザーリの3人。この3人はイタリア代表でもレギュラーとして活躍しており、圧倒的な実力があったことがわかります。
キエッリーニとバルザーリは高齢となり、一線で活躍はできませんが、ボヌッチは現在もチームの主軸として活躍しています。
また、ユベントスはサイドバックが起用される場合はアサモアなど突破力のある選手が起用されており、こちらも3バックに守備を任せられるという安心感からの選手起用となっていました。
GK(ゴールキーパー):シュチェスニー
長年レギュラーを務めていたブッフォンからレギュラーの座を奪ったのがシュチェスニーです。ポーランド出身のシュチェスニーは2018-19シーズンから背番号1を背負い、ユベントスのゴールを守っています。
2018年のロシアワールドカップではポーランド代表として日本代表とも対戦したことから印象に残っている人も多いかもしれません。
元々はアーセナルのユースに所属しており、安定したセービングが特徴の選手となっています。
△控え:ブッフォン
黄金時代前半のスタメンGK:ブッフォン
ユベントスの象徴であるだけではなく、イタリアサッカーの歴史で最も輝いた選手の1人と言えるのがブッフォンです。
高いセーブ率やチーム全体を引っ張っていけるパーソナリティーなど様々なポイントが評価され、長年ユベントスのゴールを守ってきました。
現在は年齢もあり、出場はカップ戦のみに限定されていますが、その存在感はチームになくてはならない存在となっています。
ユベントスのスタメンやフォーメーションは魅力が多い
この記事ではユベントスのスタメンやフォーメーションを解説し、連続優勝を開始した当初のメンバーを振り返りました。
優勝を始めた当初は鉄壁の守備と魅力的な中盤の選手が中心のチームでしたが、現在はロナウドを中心とした前線が魅力のサッカーへと変化しており、セリエA9連覇を達成できるのか大きな注目が集まっています。
今後黄金時代を続けることができるのかというポイントや新たな選手が加入するのかという点に注目が集まります。これからもユベントスのサッカーから目が離せませんね。